Coquelicot1.2.3

「陽気で優しい」

桜しか知らないこと

 

 

みんな社会人になっていた!今まではバイト先とか家とか友達の話だったのに、それが全部会社の話になっていくのだなぁと思ったらとっても悲しくなった。7年前はみんなでお弁当を食べながら毎日なにを話していたんだっけ?毎日が思い出にしたいくらい楽しかったのは覚えていて、学校に行くのが楽しくて、絶対に忘れないんだろうなって思っていた事が溢れていた事は覚えているんだけど、内容はやっぱりもう思い出せない。思い出ってきっと誰しも無意識に美化していて、小さな事を1つ1つ積み上げて大きな塊にして、そしてその大枠?型?だけの事を言っているような気がする。少なくとも私は思い出も勉強も大抵のことはギュッとまとめてしまう。あんまり昔のことを覚えていないよ。でも面白いことはめちゃめちゃ覚えてる。

 

記憶の話といえば、五感の中でもっとも深く、長く刻まれるものは嗅覚らしい。プルースト効果。人間が動物であるということを思い出させてくれる気がする。別に忘れちゃいないし当たり前の事だけど、私達は私達のことを所謂動物園や野生の動物達とはやっぱり別口に考えているから、改めて動物であるという事をふとした時に考えると、ムカつく奴も嫌いな奴も何か許せるような気持ちになる。気持ちになるだけで別に永遠に嫌いだしムカつくんだけどね。

誰かを好きになる事は理屈じゃない、と言うけれど、同じように誰かを嫌いになるのも殴り倒したいくらい憎しむのも、一生不幸になってほしいと呪いたくなる気持ちだって理屈じゃないよね。好きも嫌いも本能的に感じるものではないのでしょうか、だって結局は動物だから。

 

 

友達の同期は早くも花見の場所取りや買い出しをさせられているらしい。そんなことさせられたら花見と言う最高なイベントも桜の事も一瞬で嫌いになるね。二度と咲くんじゃねぇと咲いたとしても1日で散れと願ってしまう。

 

桜って大抵散ってから「あ、昨日一昨日くらいが満開だったんだ」と気づくから、桜自身が思ってる「今の私最高!見頃は今!」っていう満開の最高の瞬間ってきっとみんな知らないと思う。花しか知らない花の絶頂。

 

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